GENIUS法案がSolanaでステーブルコインブームを引き起こす—Ethereumは勢いを失っているのか？

ステーブルコインの総時価総額は急速に増加しており、新たなレポートによるとSolanaブロックチェーンがその牽引役となっていることが示唆されています。

最近Xに投稿されたBitwise Investmentsのアナリスト、Danny Nelson氏は、GENIUS法案の可決以降、Solanaが流通しているステーブルコイン供給量で最も顕著な増加を示していると主張しました。

GENIUS法案後、Solanaのステーブルコイン供給量が40%増加

Solanaは現在、ステーブルコインをホスティングするブロックチェーンとして3番目の規模を誇っています。しかしNelson氏は、それにもかかわらず、過去3ヶ月間でステーブルコイン供給量が最も急速に成長したブロックチェーンであると指摘しました。

7月18日、Donald Trump大統領はGENIUS法案に署名しました。この法案は、ステーブルコインの発行と流通に関する規制を明確にするものです。署名時点でSolanaのステーブルコイン時価総額は約100億ドルでしたが、その後3ヶ月で40%急増しました。

オンチェーン分析プラットフォームのデータによると、Solanaのステーブルコイン時価総額は現在約139億ドルに達しています。Ethereumは時価総額1,724億ドルで、ステーブルコイン市場の圧倒的なリーダーであり続けています。

スピードと低コストの魅力

しかし、GENIUS法案可決以降、Ethereumのステーブルコイン成長率は27%とかなり緩やかです。Base、Hyperliquid、Arbitrumなどステーブルコインに特化したブロックチェーンは、さらに低い成長率となっています。一方、ステーブルコイン市場シェアで2位のTronは、供給量が約4%減少しています。

Nelson氏は、GENIUS法案以降、企業や銀行がステーブルコインで実験できる場所を探していると考えています。彼は、決済に特化したステーブルコインがGENIUS法案の重要な要素であり、低コストと高速性が不可欠だと述べています。

Nelson氏は、これらの分野で長らくEthereumを上回ってきたSolanaが、今や市場のリーダーに挑戦する態勢にある可能性があると考えています。

彼は、過去30日間で成長率が特に速かったことを指摘しました。この期間中、Solanaのステーブルコイン供給量は約30億ドル増加し、25%の伸びを記録しました。同期間中、Ethereumのステーブルコイン時価総額の成長はわずか8%でした。

この成長は、より広範なステーブルコイン普及への期待と結びついています。さらに、SolanaスポットETFが第4四半期にローンチされる予定であることとも関連しているようです。

10月10日にGrayscaleのSolana Trust（GSOL）を皮切りに、5つの新しいSolanaスポットETFがローンチされる予定であり、SOLの価格に大きな影響を与えると予想されています。執筆時点で、SOLは約230.60ドルで取引されています。

異なる視点

Nelson氏の主張にもかかわらず、一部の暗号資産投資家は積極的に反論しています。暗号資産投資家の@SamAltcoin_eth氏は、ETHが全ステーブルコインの54%を保有している一方で、Solanaはわずか5%しか保有していないと指摘しました。

これは、Solanaの最近の成長にもかかわらず、Ethereumブロックチェーン上のステーブルコインの絶対数が依然として圧倒的であることを意味します。

Stablecoin Metrics(Network). Source: rwa.xyz

別のEthereum支持者は、RWA TVL（Real-World Asset Total Value Locked）を見ることが重要だと付け加えました。彼は、過去30日間でEthereumのステーブルコインTVLは100億ドル増加した一方、Solanaは24億ドルの増加にとどまり、Ethereumが4倍以上のリードを保っていると述べました。

同期間中、EthereumのRWA（Real World Assets）TVLは19億ドル増加したのに対し、Solanaはわずか1億9000万ドルの増加であり、Ethereumが10倍のリードを持っていることになります。