主なポイント
- Concordiumの本人確認技術がBitcoin.com Walletに統合され、ユーザーはプライバシーを保護しながら年齢や位置情報の確認が可能に。
- ゼロ知識証明（ZKP）により、加盟店は不要な個人情報にアクセスすることなく、コンプライアンス要件を確認できる。
- この統合は、米国インターネットユーザーの27%が暗号資産を利用する中、ブロックチェーンによる認証需要の高まりに対応するもの。
暗号資産企業Bitcoin.comは、11月6日に発表された提携により、パブリックブロックチェーンプラットフォームConcordiumの「1-Click Verify & Pay」サービスをWalletに統合する。
Concordiumの「アイデンティティファースト・ブロックチェーン」とネイティブトークンCCDは、この提携の一環としてBitcoin.comで利用可能となる。プレスリリースによると、これにより7,500万以上のBitcoin.com Walletユーザーが、年齢や位置情報などのプライベート情報を必要とする支払いサービスに、1回の安全な決済でアクセスできるようになる。
このサービスはゼロ知識証明（ZKP）を活用し、必要な情報のみを検証し、ユーザーの個人データを公開しない。これにより加盟店は、ユーザーの身元を秘匿したまま認証要件を満たすことができる。また、Protocol-Level Tokens（PLT）による年齢認証済みの支払いも可能となり、プロトコルレベルでのコンプライアンスとプライバシーを実現する。
💡 Smart Moneyのマイルストーン @BitcoinCom はConcordiumと提携し、7,500万以上の世界中のユーザーに年齢認証済みの支払いを提供します。pic.twitter.com/SZGBgDTq3q
— Concordium (@ConcordiumNet) 2025年11月6日
プライバシーと認証の交差点
ゲーム、エンターテインメント、プレミアムオンラインイベントなど、多くのベンダーの提供サービスは、本人確認を必要とするペイウォールの背後にある。従来の金融手段によるコンプライアンス要件の確認は、支払い自体の合法性を検証するために、ユーザーの住所や電話番号、写真付き身分証明書の画像など、過剰な個人情報を求めることが多い。
Concordiumの「1-Click Verify & Pay」のようなサービスは、支払い自体の認証に余分なデータを必要とせず、必要な情報だけを安全なブロックチェーン取引で開示できる。
暗号資産サービスが主流に浸透し、伝統的な金融機関もstablecoinやRWAトークンなどのデジタル資産を受け入れる中、ブロックチェーンベースの認証サービスの需要が高まっている。
アナリストによると、米国のインターネットユーザーの約27%が暗号資産ウォレットを保有しており、韓国、シンガポール、ブラジルも20%を超えている。これは、世界のウェブユーザーのかなりの割合が暗号資産によるオンライン決済を行う体制にあることを示している。
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